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ITCクラブ室
地熱発電講演から情報を考える

地熱発電講演から情報を考える

2013年2月11日 記 : ITCクラブ専門指導員 鈴木 朗
  • 題名
    : 東京で地熱発電
  • 日時
    : 平成25年2月5日(月)13:30~14:20
  • 場所
    : 関東第一高等学校 工業科2年1組 西館2階
  • 講演者
    : 弁護士 清水 政彦氏
  • 参加者
    : 工業科2年1組 桑原学級 37名

エネルギー問題は世界全体の深刻な問題、特に利権問題は紛争の原因の一つでもあり、コストは生活と製造コストに直結します。発電業界に原子力発電が参入しエネルギーコストが安くなったと言われていました。しかし原子力神話が崩れ、現在日本では大きな社会問題となっています。

エネルギーが乏しくなれば文明は先祖返りします。国土にある原子力発電所は約50基。原子力と共に生きていくことは、現在の管理体制では薄氷の上を歩くような印象さえ感じます。しかし日本を進歩させて行くためには必要なものだと思っていました。

専門家でもなく一日を慌ただしく生活している私達の情報源は限られています。ニュースを見ると原子力発電は「廃止か再稼働か?」マスコミから得られる情報は二者択一しか残された道は無いような感じさえします。

清水講師の地熱発電のお話には夢と希望がありました。地熱を利用した発電は火山大国日本ならではの発電方式だと思いました。しかも日本の得意な技術を生かし、かつ他国がそれほど力を入れていない分野です。現実的には技術以外の課題があり、原子力から移行することは難しいと伺いましたが、取り組みによっては連携させて日本のリスクを軽減することが可能だと思いました。さらに、その技術は海外にも役立てることができるという内容でした。

地熱発電の情報がニュースで取り扱われなかったのは、情報が何らかの理由で偏っていたのではないかと憶測せざるを得ません。自分の勉強不足は否めませんが、夢のある情報との出会いには感動があります。

▲ 地中から熱を取り出す方法を説明される清水講師

講演から学んだこと

① 先入観を持たず視点を変えて吟味する

② 情報は自分の目で確かめる

③ 他の選択肢に対しても柔軟に検討する

④ 先駆者の体験と自身の体験をバランス良く考える

現在、在学中の学生が納税を行う頃、現在のエネルギー政策のツケは大きくなっていると予想されます。しかし、講演に参加された方は、新たな情報を得て発電に対する考え方が大きく変わったのではないでしょうか。

講演から感じたこと

私は本日の講演で地熱発電の感想以外に二つのことを感じました。

一つは、良いものでも時代背景により埋没することがある。しかし良い物は時を待ち復活してくる。出番が来た時、力を発揮できる準備をしておくことが大切。長所を大切にしてください。

もう一つは、情報はバランスの中で成り立っているということ。頂いたものに等しい価値の情報を相互に交換することが大切ですね。 清水講師は地熱発電を大切にされています。私もいつか何らかの形で役立ちたいと思いました。講演に参加した学生の中から興味を持ったり、または自分の将来に生かす方がいたら喜んで頂けるのではないでしょうか。

以上